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INTERVIEW

Vol.118 TOSHI(永井利光/Dr)×村山☆潤(Key)対談インタビュー

2025年1月3日(金)・4日(土)に行われるマリンメッセ福岡 A館(福岡県)2DAYSを前に、九州出身のTOSHI(永井利光/Dr)と村山☆潤(Key)の対談インタビューをお届けする。宮崎県・都城市出身のTOSHIは、氷室京介など名だたるアーティストを支えてきた大ベテラン。今や言わずと知れたGLAYのサポートメンバーとなったのは1995年に遡り、30年の歩みに不可欠な並走者だった。鹿児島県・垂水市出身の通称・村潤(メンバーにはMJとも呼ばれる)は、エレファントカシマシなど様々なアーティストのサポートを務めるキーボーディスト、ピアニストにして作編曲を手掛ける音楽プロデューサー。GLAYとは、2014年にシングル『BLEEZE』の制作に携わったのを出発点に、コロナ禍の配信ライヴシリーズなどを経てやはりGLAYに欠かせない存在となり、今回のツアーにもサポートメンバーとして参加、『NHK紅白歌合戦』にも初出場を果たす。 TOSHIからの「都城市弁と鹿児島弁で原稿は書いといて(笑)」というリクエストには力不足で応えられなかったが、二人の人間味に溢れたインタビューをご堪能いただきたい。

2024.12.2

アリーナツアーが始まりました(※取材は11月中旬)。現時点での手応えはいかがですか?
TOSHI

今回は「アリーナツアーが始まった」というよりも、フェスからの流れで繋がっているような感じがしますね。メニューは変わって新しくなっているんですけども、 “30周年”という継続して流れている時間の中でライブをやっている、という感じが強いです。通常はアリーナツアーが始まって2本目ぐらいだと、まだまだ不安があったりするんですけども、アウェイな場所でもフェスに出て、台湾にも行ったりして、30年やってきたGLAYの自信を感じる。ステージパフォーマンス、演奏、 そういうものの土台に今回のアリーナは乗っかっている気がして、安心感があります。今のGLAYは強いですよね。

アウェイの場も経験したからこそ、ワンマンだと圧倒的ホーム感があり、それがパワーにもなるんでしょうか?
TOSHI

そうですね、フェスに出た影響はやっぱりあると思います。あとは、ゲネプロ(11月7日)の日に、双六のイベント(GLAY『30周年記念特別イベント』/2015年に販売した、TAKUROプロデュースによる「GLAY 20周年特別企画 THE GAME OF MUSIC LIFE Vol.1〜ド変態双六実行委員会完全プロデュース〜」。そのグッズに封入されていた購入特典【 GLAY『30周年記念特別イベント』ご招待券 】を持つ方々のために開催されたイベント)で、大阪城ホールに3500人という多くの人たちが集まってくれて。

参加希望者数は7000人にも上った、と聞いております。すごいことですよね。
TOSHI

あのイベントも、「支えてくれる人がちゃんといてくれる」という気持ちになったし、不安材料が消える 1つになっているんじゃないかな?

村潤さんはいかがですか?
村山☆潤 (以下、村山)

TOSHIさんと同じく、フェスからの地続きで出来ているな、という感覚で(スタジオでの)リハーサルに突入して。アリーナツアーだからとか、周年のツアーだから、と変に力まず、いつも通り楽しく演奏ができております。双六イベントでは、TAKUROさんがすごくうれしそうだったのが印象的で。メンバーの皆さんがうれしそうにしている姿を見て僕もうれしくなりますし、メンバーとお客さんが「愛し合ってるな~」みたいな感覚がありました。

実際にライブで演奏してみて、改めて感じるアルバム『Back To The Pops』収録曲の魅力は、どういうところにありますか?
TOSHI

今までの王道の曲、例えば『彼女の“Modern…”』とか『誘惑』とか、『ACID HEAD』や『BURST』もそうですけど、「これをやれば絶対盛り上がる」みたいな曲があるじゃないですか? テイストは違うんですけど、それに匹敵した楽曲がこのアルバムには多いな、と。レコーディングしている時にはそういうイメージはなかったんですけど、個人的にはそう感じています。ライブをやっていく上で、これからそういう曲に後々育っていくんじゃないか?と期待できる曲がたくさんあると思う。バラード系もそうで、『HOWEVER』『Winter,again』のような定番になっていきそうな、例えば『さよならはやさしく』とか。30年目にして、これから先の30年なのか、年数は分からないですけども、それを支えてくれるような新たな楽曲たちが出て来たな、と感じました。『V.』とか『Romance Rose』とかも皆で盛り上がっていけるし、カッコいいし。ライブでやっている時の熱量というか、お客さんの盛り上がり方とかを見ていると、変な言い方かもしれないけど「2世代目の曲たちだな」と、演奏していて感じますね。

TAKUROさんはリリース前のオフィシャルWEBインタビューで「30年目のデビューアルバム」だと表現されていたので、TOSHIさんの今のお言葉と重なりますね。
TOSHI

本当にそう感じています。なおかつ『HOWEVER』なんかは次の次元に来ている、という感じもします。演奏面、歌も含め、また新たな『HOWEVER』になってきていて、演奏していて楽しいですしすごく新鮮ですね。

村山

僕は『Back To The Pops』を最初に聴いた時は、「メロディーがとても強いな」という印象でした。ツインギターのアンサンブルも美しいし、JIROさんのベースラインも、その他を彩る楽器たちとのアンサンブルも、構えなくてもスッと入ってくるような感じがして。今のGLAYの自然体な感じもしつつ、丹念につくり込まれているはずなのに余裕を感じる、というか。先ほど話に出た、TAKUROさんが「30年目のデビューアルバム」とおっしゃったのも腑に落ちる、と思いながら聴いていました。これがもしデビューアルバムだったら、30年後(の今は)どうなっていたんだろう?とも思ったり、いろいろな想像を掻き立ててくれる言葉だな、と。TOSHIさんのおっしゃるように、今後の10年、20年、30年と続いていくGLAYの軸になるようなアルバムなんじゃないかな?と思います。あと、演奏しながら感じるのは、やっぱり曲がいいんですよね。メロディーが強くてアンサンブルがとても綺麗だと思います。

『さよならはやさしく』のアレンジは村潤さんで、TAKUROさんが「天才」と絶賛されていますね。
村山

頑張りました!

あの曲をライブで演奏する際は、どんな想いで臨まれていますか?
村山

もちろんCDの時点で、「こういうアンサンブルで行こう」と1個のゴールテープを切ったんですけど、ライブで披露するようになってからは、この曲を育てていく、という感覚もあります。GLAYの曲ですけども、お客さんのものになっていくし、その時々の『さよならはやさしく』をちゃんと演奏できるように。他の曲の時も同じなんですけど、あまり決め過ぎず音を演奏するようにしています。

今回のツアーの中で、曲間を繋ぐ演奏でも村潤さんはご活躍されています。会場の世界観をつくりだしていますよね。どんな心持ちで演奏されていますか?
村山

特に考えず、その時の感じで演奏しています。大枠はリハーサルで決まってしまうんですが、それを軸にしつつどんどん変わって行って、ツアーの終盤では別のものになっているかもしれないし一緒のままかもしれないし、それを僕も楽しみながら。ある場面で、海の映像が背後に出ている瞬間は、「あぁ、ここだと大阪湾か。大阪の海ってどんなんだ?」とか、「長野か……海ねぇじゃん!」みたいなことを考えながら弾いておりました(笑)。

TOSHI

あはは!

じゃあ、心の中は自由というか?
村山

そうですね。ありがたいことに前乗りできているので、その土地ごとの美味しいものを食べて前夜は準備して、その土地の空気を感じて。その時々の僕の体調などもそうですし、お客さんの雰囲気だとか、そういうことの全てがライブでは影響して弾いているんじゃないかな?と。直感的にやっているので、あまり僕自身は分からないですけど。

TOSHI

その生々しさがあるから、GLAYのライブは何回でも来たいんじゃないですか? この間の長野のTERUくんのMCからの『HOWEVER』の村潤のイントロ、あれはすごかった。

村山

ありがとうございます!

TOSHI

でも、それを追い求めてやると、また違うと思うんですよね。それは僕の本『TOSHI NAGAI MIND DRUMMER 時代を生き抜くメンタルと思考力』(リットーミュージックより好評発売中)に書いてあります(笑)。その土地の雰囲気、前乗りして食べたもの、 皆で話し合った雰囲気とか、ステージ上のTERUくんのMCとか、そういういろいろなところで、同じフレーズでもやっぱり少し変わってくると思うんですよね。そこが音楽の楽しいところなんだけど。GLAYでは、それを許されてる。そういうこととは関係なく、「情緒とか要らないから毎回的確にキッチリ演奏して」と言われたら、また別物のライブになっていくのでね。

村山

そうですよね。

TOSHI

そこがGLAYはすごく魅力的。だからお客さんも、同じメニューだと知っていても「今日はどういうライブなんだ?」と、毎回楽しみになるんじゃないですかね? 

その時にしか生まれないものを、ちゃんと大事にできるバンドなんですね。
TOSHI

そうそう、それをすごく大切にしているバンドだと思いますね、ライブは特に。

サポートメンバーというポジション、視点からGLAYのライブの魅力を深掘りしていきたいのですが、TOSHIさんは1995年からサポートされていて、GLAYの歴史と共にある方です。ライブの魅力、特徴、その変化をどうご覧になっていますか?  
TOSHI

徐々に作り上げられてきたと思うんですけど、 やっぱり“自由だ”ってことに尽きる。僕が、じゃなくてメンバー全員が自由にGLAYというものを皆で作り上げているんですよね。「こういう楽曲」「こういうライブ」「こういう歌詞」「こういうリズム」をやってみたい、というのを自由に自分の中から提供して、「自由に作り上げていいよ」っていうのがGLAYという物体。GLAYは自由だからこそ、どんどん巨大化できる。もし型にハマッていたら、詰め込んでいくと満杯になってそれで終わりですよね。でも、GLAYの場合はずっとまだまだ先もある自由だから、自分たちがもっと歳を重ねて成長した時の音楽感性を、全部そこにつぎ込める。際立って言ったら、HISASHIくんの『シン・ゾンビ』とか、面白いじゃないですか? ステージ上で『太鼓の達人』をやるとか(笑)。そんなことデビューした時は考えてなかっただろうけど。そういうふうに「GLAYはこうじゃなきゃいけない」というのはなくて自由なんですけど、「これは違う」というのはパシッと切ってしまうところも、極端な話としては、ある。

そこの精査はシビアなんですね。
TOSHI

やっぱりGLAYというものを4人が、スタッフも含めて大切に考えているからこそ、外れるものは絶対に拒否する、ということだと思うんですけどね。本当の自由って難しいじゃないですか? それをGLAYという存在は持ち得ているんじゃないかな?と思います。1人1人っていうよりも、“GLAYという人”がいるんですよ。人というか、バンドですけど、巨像が。それを皆で自由にどんどん、まだまだ可能性のある形で作っていってるんじゃないかな?という気がします。だから飽きないし、いつも新鮮だし。自分が思った“この時代に合うもの”とか、「この時代だったらGLAYはこれをやるべきだよね」とか、「今音楽業界こうだからGLAYはこうやるべきだよね」とか何でも取り入れて、どんどん前に進んでいけるんじゃないかな?と思います。

すごいことですよね。なかなかそうはいかないからバンドは続かないわけですので。
TOSHI

そうなんですよね。「俺が!」「私が!」という、“自分の”ものになった時点でもう違うと思うんですよね。GLAYはそこがすごいなって思います。

村潤さんは、ライブでのキーボーディストというポジションを「虎視眈々と狙っていた」と先日MCでお話されていました。ツアーにも参加するようになった今、GLAYのライブの魅力をどう捉えてらっしゃいますか?
村山

まさに、虎視眈々と、でしたね(笑)。ライブで観ていると改めて、メンバー全員カッコいいなって思う瞬間が多々ありますね。それに釣られて、ちょっと僕も格好付けちゃったりなんかしちゃって(笑)。

TOSHI

あはは!

村山

いい渦に持っていかれる、というか。例を挙げるなら、JIROさんが今回のツアーの3、4曲目ぐらいのイントロ、間奏で前に行く時、 横一列で4人が揃った瞬間は「カッコい~!」と思います。TAKUROさんは一音入魂というか、「どうだ!」という感じで「ジャキーン!」と弾く時にすごいギターヒーロー感があって。作曲者であることが多いと思うんですけど、ギタリストとしてカッコいいと思うし。HISASHIさんは、もうギャップがすご過ぎて(笑)。「その音どうやって出してるんですか?」みたいな音がたくさんあるし、多種多様で多彩な音を出されていて、僕は見たことないような、唯一無二のギタリストで天才だなって思います。TERUさんは、皆さんご存知だと思うんですけど、やっぱり歌の力がすごくて。僕、モニター上は歌を中心に(音を耳へ)返しているので、「今日はこんな感じで歌うんだ」というのに逐一、僕の体というか、手が反応するんですね。ゾワゾワッ!と毎回鳥肌が立つ瞬間があります。まぁ、まとめるなら「GLAYはライブがすごいぞ!」と。ずっとカッコいいままですね。

ツインギター編成であること、また、HISASHIさんのギターがシンセサイザー的であること、加えてJIROさんのベースもルート音から離れた歌うようなフレーズが増えていて、アンサンブルが重厚かつ複雑ですよね。そんな中、キーボーディストとしてフレーズを紡ぎ、音を鳴らしていくのは至難の業に思えますが、どんなことを心掛けていらっしゃいますか?
村山

軸としては、やっぱりTERUさんが歌を歌いやすいように、というのがあります。その中で必要なフレーズを弾いたり、「JIROさんが上(の音域)に行ってるから、左手でもう1オクターブ下を出しとこう」とか、その時々の感じで弾いています。それをちゃんと覚えればいいんですけど、やっぱりその場で反応して演奏するほうが楽しいので、あまり覚え過ぎないというか。決まりごとになるとつまらなくなってくるので。

なるほど。生の演奏に反応するからこそ、あのような生き生きとした音、演奏になるわけですね。
村山

そうですね。でも結構HISASHIさんはカッチリと、軸になっているフレーズというか、リフのところにいていただいてるので。もちろんJIROさんもメロディーっぽい上のほうに行っていることもあるけど、それによって「ドライブしてるな」というのを感じつつ。TAKUROさんがめっちゃ自由なので、それに反応して遊んでみたり、TERUさんの歌に反応したり、振り返ると僕も楽しんでいますね。いろいろと考えてはいるんですけど、反射でやっている、というか。例えば『シェア』のイントロの♪ミドシラとか、決まったフレーズのところはちゃんと決めなきゃ、とは思いながらも。

TOSHIさんも村潤さんも、その場で起きている生の今という瞬間を大事にしながら音を紡いでいってらっしゃるのは共通点だと感じました。
TOSHI

僕は昔からそういう感じが好きだったので、ずっとそうやってきてますね。村潤はアレンジも素晴らしいし、だからそうした反応が皆にハマるんでしょうね。ボイシングの形とかがすごいし。ギターが2人いるバンドでキーボードって、どう音を出し引きするか難しいと思うんですけど、その辺が素晴らしいアレンジでできてますよね。

村山

ありがとうございます!!

演奏面もそうですが、お二人はGLAYの皆さんとは人間性も好相性ですよね。10月31日のZepp DiverCityで開催されたツアーのプレライブでは、本気のハロウィン仮装に爆笑しました。
TOSHI

俺は昔からずっとああいう感じでメンバーと付き合っているから、そこは村潤に訊いたほうが面白いと思う(笑)。ライブでの遊びはそもそも俺が提供したところもあるし。“BEAT out!”ツアーかその後ぐらいだったかな?「この曲のエンディングは、今日は誰々が考える」みたいな決まり事を僕がつくったりして。無茶振りもたくさんあったんですけど、そういう遊び心を大切にワチャワチャ楽しくやってきた流れなんですよね。この間のハロウィンとかも「(当然のように)やるよね?」という感じで、もう暗黙の了解で楽しくやりました(笑)。今でもそれを忘れずに皆で楽しくできているのは素晴らしいですよね。

村潤さんのダンプ松本さん仮装は完成度が高く、インパクトもすごかったですよね!
村山

ノリノリでやってそうですけど、やる直前まではやっぱり、今まで積み上げたものが音を立てて崩れて……いやいや(笑)。

TERUさんが「キャリアに傷付かない?」と心配されていましたもんね(笑)。
村山

それを言われると逆に傷付く……いやいや、そんなことないです(笑)。とても楽しく、根底にはやっぱりメンバーにもお客さんにも喜んでもらいたい、という想いがある中での選択なので。だから、一緒に楽しんでいる感じですかね。TOSHIさんのGLAYに対するスタンスを、打ち上げの席とか前乗りのご飯の時とか、お互いしゃべる人がいないような時に伺う機会がありまして。僕が言語化できなかったことを、TOSHIさんはやはり経験からか、ちゃんと丁寧に説明してくださって、「やっぱりそうだな」と再確認することもあります。結構TOSHIさんの影響を受けているかもしれないですね。

メンバーとの接し方などで、参考になるアドバイスももらったり?
村山

僕がちょっと迷っているような空気を出すと、TOSHIさんがコソッと「こういう時はこうだよ」とか、最初のうちはいろいろと教えてくれていましたね。TOSHIさんは覚えているかどうか、分からないですけど。

TOSHI

覚えてない(笑)。

村山

言ってしまえば、“憧れのGLAY”というのは変わらず根底のどこかにあって。でも、大谷翔平さんの「憧れるのをやめましょう」という言葉じゃないですけども、同じステージの上に立つ以上は、憧れだけではない気持ちで臨まないとな、というのはあるので。とは言いつつ、この間の長野公演では、前乗りで(ライブ前夜に)食事に行ったんですけれども、僕の右隣はTAKUROさんだったんですね。左隣には遅れて来たHISASHIさんが座られて。後でTAKUROさんが席を外されたタイミングで僕も続いて立って、順番に帰ってきて、TAKUROさんとHISASHIさんの間に空いているのが僕の席だったわけです。座敷で、どちらかの背中を通らないと席に行けない、となった瞬間、急に思い出しました。「やべぇ、GLAYのギターに挟まれてる!」って(笑)。

TOSHI

あはは!

村山

「通れねぇっす!」と僕が言ったら、お二人とも「通さない!」みたいな感じになって、最終的にはTAKUROさんがテーブルをズラして隙間をつくってくれて、そこを通って真ん中の席に辿り着くという(笑)。そういうふとした瞬間に、“憧れのGLAY”である、ということを思い出しますね。DNAにちゃんと刻まれているので。せめてステージ上だけでも、できるだけフラットな状態になりたいな、と思いながら頑張っています。

福岡公演が1月3日・4日に開催されます。TOSHIさんは宮崎県、村潤さんは鹿児島県と、九州が地元。どんなライブになりそうでしょうか?
TOSHI

今まで何回も地元・都城でライブをしたことがあるんですけど、九州の人って本当に盛り上がるんですよね。なおかつ今回は大晦日に『NHK紅白歌合戦』に久々に出た後なので、「皆で新年会やろうぜ!」みたいな感じになるんじゃないかな? メンバーの気持ちもお客さんの気持ちも相当上がっていると思うので、それに期待しつつ、演奏もそんな感じで楽しくやりたいな、とは思っています。

とはいえ、例えばTOSHIさんのご親戚ですとか、やはり九州公演だからこそ足を運ぶ、という方もいらっしゃるのでしょうね?
TOSHI

都城だったりすると親戚が二階席の前のほうを占めていて、たくさん来てくれるんですけど、福岡だと端と端なので。でも、「正月ですけど、行きます!」と言って、何名かは来てくれますね。

ステージ上でのTOSHIさんのマインドは常に変わらないとしても、ライブ前後には交流されるのですか?
TOSHI

そうですね。たぶん2日目が終わった後は、僕を観に来た家族とかそういう人たちと、もしかしたら打ち上げ行くかもしれませんし、せっかく来てくれたので ケアすることになりそうです。でも、ステージ上も、やっぱり正月なので俺も浮ついているかもしれないです(笑)。楽しい雰囲気に飲まれますからね。カウントダウンは今までに経験があるけど、正月早々というのはあまりないんじゃないかな? 周年ですし、いい新年会になると思います。

村山

両親は張り切って来ると思うので、いいところを見せられるように頑張りますし、あとは高校時代のクラスメイトとかからも「チケット取れたよ」みたいな連絡が来て、すごくうれしいです。どんな土地でも100%の気持ちではいるんですけど、やっぱり地元が近いと滾る気持ちはありますね。博多はご飯もおいしいし、それも楽しみです。

村潤さんにとっては、紅白に初出場されるということで、おめでとうございます!
TOSHI

すごい!

それを経た福岡公演はまさに、故郷に錦を飾る、ですね。
村山

今までにもちろん(紅白に出る)チャンスはあったし、「出られるかも?」という機会もあったんですけど、なぜかことごとく出られていなくて。GLAYで出るための運命だったのかな?と思って、楽しみながら年末は過ごして。そのハッピーな気持ちをまた福岡公演に持っていきたいです。

そういえば、鹿児島公演の時に、TERUさんが村潤さんのご実家を訪ねていましたよね?
村山

そうなんです。実家はフェリーで桜島をグルッと回って、桜島と陸続きになってる、その付け根辺りなので、結構遠いんですけど。鹿児島公演が終わって実家に帰ったら、TERUさんが「今から行っていい?」と連絡をくださって、「え?」と驚いていたらその2、30分後には本当に来てくれて。ちょうど僕の祖母がツアー中に亡くなって、TERUさんが手を合わせてくれる時間もあり、両親は大喜びでした。

去年も今年も、アリーナツアーの楽屋エリアには、ご実家からみかんが箱で届いているとか。村潤さんを応援なさっているお気持ちが伝わってきて、感動します。
村山

もはやそれを僕も楽しんでるというか。親がそうしているのを「いいな」と思って、親子で温かく見守り合っています(笑)。ツアーが成功するように、引き続き頑張ります!

TOSHI

ツアーは来年も続いていきます。なので、GLAYの30周年はここから始まる、という感じで福岡公演は終われたらいいですよね!

取材・文/大前多恵

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