メンバー4人が書き下ろした4曲を収録した「G4」シリース第4弾!!GLAY 53rd Single「G4・Ⅳ」2016.1.27 Release

特典DVD(全55分)

  • Music Video & Making 彼女はゾンビ / Scoop / Supernova Express 2016 / 空が青空であるために
  • Live from Miracle Music Hunt Forever in TOKYO DOME pure soul(DAY2) / 百花繚乱(DAY2)
  • Live from GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT vol.2 My Private "Jealousy"(DAY1) / いつか(DAY2)

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liner notes

「仮想現実+ビート+故郷+青春=G4・Ⅳ」ジョー横溝
GLAY53枚目のシングルがリリースとなる。
まずもって凄いのが53枚目というその数。
国や時代や活動の状況が違うので比較の対象になるのかどうか怪しいが、例えば、ザ・ローリングストーンズの本国イギリスでのシングルは2015年年末の時点で57枚。

流石にピンとこないので、国内で比較すると日本が誇るシンガーソングライター・松任谷由美が41枚のシングルをリリースしている。
ユーミンの1stシングルは1972年で、GLAYより20年以上前に1stシングルをリリースしている中での41枚。
しかも、ツアーやEXPOなどの自主イベントを開催しながらのGLAYの53枚は単に人気のバロメーターとしてではなく、シングルへの想いや拘りを感じずにはいられない。
そのシングルへの拘りが如実に出ているのが、今回第4弾となる「G4」シリーズ。
特に本シリーズは第二弾からメンバー全員が、一人一曲をするというファンとしてはたまらない、4人の個性とGLAYの世界が同時に楽しめる、まるでアルバムのような立ち位置のシングルだ。
さて、そのシリーズ第4弾となる本作、タイトルは『G4・Ⅳ』と実にシンプルだが、内容の方は実に4人4様の個性が爆発している。
1曲目はHISASHI作詞・作曲の「彼女はゾンビ」。彼女がゾンビだったというフィクションの世界で、他の3曲とは詞の世界からして設定が違う。
これは、昨今、声優アーティストやアニソンシンガーへの楽曲提供やプロデュース業など多岐にわたる活動を行うHISASHIならではの楽曲なのだが、凄いのは、TAKUROをもってして「気が付いたら口ずさんでしまうほどサビを詰め込んだシングル向けの作品」と言わしめるほどのキャッチーさ。更に曲の終盤にはMUSIC ON! TV で放送されている「RX-72」シリーズでお馴染みの茂木淳一とHISASHIのダイアローグが繰りひろげられ笑いを誘う。にもかかわらず、この曲、どこかに毒がある。その辺がナゴム信奉者のHISASHIの底力。あっパレとかしか言いようがない。
2曲目はJIROが作曲を担当している「Scoop」。GLAYの今後のライヴの定番曲になりそうな曲だが、感じとしては、JIROが参加するTHE PREDATORSの楽曲のテイストだ。実際、かなり前にJIROが書いたこの曲をTHE PREDATORSのアルバムに提供しよとしてTAKUROから「待った!」が掛ったという秘話を持つ佳作。しかもドラムを(最後のコーラスも)The Birthdayのクハラカズユキが担当し、素晴らしいビートをぶちかましてくれている。
3曲目はTAKURO作詞・作曲の「Supernova Express 2016」。この曲は2016年3月に開通するGALYの地元、北海道新幹線開業イメージソングで、そのイメージに相応しい壮大なメロディが印象的だ。因みに、北海道新幹線は青函トンネルを通るわけだが、この青函トンネルは1961年着工。完成は1988年という想像を絶した大工事であった。こうした史実と、故郷・北海道の同新幹線に寄せる期待などをTAKUROは一身に背負い、楽曲の制作は一時期困難を極めたそうだ。そして幾つか残った候補曲の中から、HISASHIがこの曲を推し、また1つGLAYを代表する名曲の誕生となった。大きなプレッシャーを跳ねのけての名曲誕生と知ると、2020年のオリピックでもGLAYの曲を・・・と想像してしまうファンの気持ちには大いに頷ける。 さて、最後4曲目はTERUが作詞・作曲を手掛ける「空が青空であるために」。
人気TVアニメ「ダイヤのA-SECOND SEASON-」の新オープニングテーマで、異例の同アニメ3期連続オープニング曲をGLAYが担当したことになる。前作、前々作に続きアニメのファンでもあるTERUが書き下ろしたTERUらしい爽やかなロックサウンド。歌詞はTERU本人が「涙を飲み、また未来に希望を持って歩んでいく高校球児達の切ない思いを表現した」と語る内容だ。それにしても、〝青空″という、ともすると使い古された言葉が、〝空が青空であるために″となると力強いメッセージを持つ。こうした言葉の感覚はヴォーカリストならではの才能で、脱帽してしまう。

以上が、極簡単な楽曲の解説となる。
それにしても4人4様の個性が爆発したこれら4曲を一枚のシングルとして聴かせてしまうGLAYというバンドが、デビュー21年目に突入した2016年、どんな奇跡を起こしてくれるのか楽しみで仕方がない。

ジョー横溝
「音速の乗り物が運ぶエモーション。心が帰る場所がここにある。」菊地陽子
"感動"とはつまり、"心が動く"行為である。心は目に見えない。形もない。でも、その持ち主にとっては、変化したことや動いたことがはっきりとわかる。英語ではシンプルに"be moved" と表されることが多いけれど、日本語では、心が揺さぶられるとか震えるとか熱くなるとか、心に沁みるとか響くとか、叫ぶとか踊るといった様々な動詞と結びつけられる……。と、前置きが長くなってしまったが、GLAYのニューシングル「G4・Ⅳ」の、とくにTAKUROが作詞作曲を手がけた「Supernova Express 2016」を聴いて、GLAYが生み出す曲がくれる"感動"の正体が、ぼんやりとわかった気がした。
 彼らの楽曲は、"心を運ぶ"。彼らの心の中にある原風景へと、聴き手を連れて行ってくれる。大自然の厳しさと美しさ、人間の温かさ、仲間の愛しさ、故郷の優しさ、音楽の素晴らしさを、思い出させてくれる。
 メンバー全員が書き下ろした4曲を収録したG4シリーズ第4弾シングルの一曲目は、HISASHI作詞作曲の「彼女はゾンビ」。GLAYの新境地とも言えるデジタルロックナンバーで、その攻め感が何とも気持ちがいい。タイトルからして斬新だが、大人も子供も日本人も日本語がわからない外国人でも、おそらく無心でこの軽快で痛快な"音"を楽しめるのではないか。GLAYの音楽はこれまでも、懐かしい過去や輝ける未来、故郷や楽園、愛や喜びや哀しみの生まれる場所などへ、瞬時に聴き手の心を運んでくれた。でも、「彼女はゾンビ」が連れて行ってくれるのは、超日常、超フィクションな仮想現実。それが、TERUのエモーショナルな歌声によって、現実逃避とは違う、リアルな苦みや痛みがほんのすこし加味されているのも独特だ。人や心を違う場所に運ぶためにはそれなりの"動力"が必要だが、GLAYの場合、4人の個性の違う動力が集まることで、運搬力が桁違いに増大する。「彼女はゾンビ」は、そんな彼らの運搬力の最高出力を更新したかようなインパクトがある。
 JIROが作った曲にTAKUROが詞を書いた「Scoop」は、反骨のエネルギーに溢れたゴリゴリのパンクロック。ひとつひとつの楽器音がヴィヴィッドで、言葉とメロディとそこに乗っかっている感情は、混じりっ気がなくピュアでクリアだ。音楽という武器で、歪んだ社会に抵抗しようと必死でもがく感じが、少年の頃から変わらない彼らの一途さを想起させるせいかもしれない。まるで一発録りでもしたかのような"ライヴ感"溢れるサウンドは、彼ら4人が根っからのバンドマンで、GLAYがライヴとともに生きてきたライヴバンドであることに、あらためて気づかせてくれる。
 ファンファーレをイメージしたというギターのイントロからして印象的な「Supernova Express 2016」は、2016年3月に開通する北海道新幹線の開業イメージソング。新境地を切り開いた「彼女はゾンビ」、ライヴバンドの原点を思わせる「Scoop」 ときて、この曲では彼らの持つボランティア精神というか、自分たちを育ててくれた故郷に音楽で貢献しようとする清らかな姿勢が浮き彫りになっている。彼らが、苦しみもがきながらも歌い続けるのは、自分たちやファンのためだけでない。故郷のため、未来のため、社会のためでもあるのだ。この曲に関して言えば、TAKUROは、「かつて青函トンネルを開通させるために命をかけた人たち」にまで、想いを馳せたという。「新幹線が運ぶのは人だけじゃない。未来への希望も運んでくれるはず」というメッセージが、初めて訪れても「おかえり」と言ってくれる温もりのある場所へと、聴き手の心を運んでくれる。かつては未来だったはずの夢のスピードで。  TERUが書き下ろした「空が青空であるために」は、高校野球が舞台のアニメ「ダイヤのA-SECOND SEASON」の新オープニングテーマ。間奏のギターサウンドは、降り注ぐ陽光のように眩しく鮮やかで、サビには沖縄民謡のようなメロディのうねりがあり、前向きで情熱的な歌詞と相まって、聴き手の情動をアツく刺激する。「Supernova Express 2016」同様メッセージ性の強い楽曲だが、「Supernova Express 2016」が温もりのある場所へと心を運んでくれる曲だとしたら、TERUが自分の好きな音楽的要素を目一杯詰め込んだという「空が青空であるために」は、自分の中の迷いや葛藤を吹き飛ばし、心を青空にしてくれる曲である。
 GLAYの4人で生み出した音速の乗り物に運ばれ、ロックが、ライヴが、北海道が、青空が、そしてGLAYが"自分の居場所"になる。曲ごとに違うアプローチで、設定や言葉を変えながら、でも彼らはずっとこう呼びかけているのかもしれない。
「おかえり」。

菊地陽子
「初のリリースから10年目にあたる『G4』シリーズ最新作は、変わっていこうとするバンドの最善渾身作である」佐伯 明
デビュー20周年というアニバーサリー・イヤーを駆け抜けたGLAYは、2015年7月に函館アリーナでの、こけら落とし公演をおこない、休息期間に入るのかと思いきや、ほとんど休むこともなく、レコーディングに突入していった。そうして完成したのが2016年1月27日にリリースされるニューシングル「G4・IV」である。
"GLAYの4人"や"4曲入り"などの意味を持つ「G4」が最初にリリースされたのは、2006年7月のこと。以来、4人の持ち味が楽曲として輝き渡る「G4」はシリーズ化し、4作目に当たる今回は、最初のリリースから10年目となる。

御存知のようにGLAYの4人はキャラクターとして個々に独立したものを付帯しており、したがって、取材時においても4人の意見が被ることはまずない。そのことが、バンドの総意として深みのあるものになっていくのだが、楽曲においても4人の作品が"並ぶことによって"バンドの音楽的奥行きが出てくることは間違いないのだ。

「G4・IV」は、詞曲HISASHIとなる「彼女はゾンビ」からスタートする。「G4」シリーズは、毎回誰の楽曲から始まるのか?というポイントに興味をそそられる。なぜなら、曲順には意味があるからだ。
その証左として以下のTAKUROの発言を紹介しよう。

TAKURO:「彼女はゾンビ」が1曲目っていうことで、GLAYの、僕の言うところのコマーシャル以前のパワーを、この曲にはバンバン感じる! とにかく、HISASHIの熱量、表現者として必要なものが「彼女はゾンビ」にはすべて詰まってるんです。自分が書いた「Supernova Express 2016」もいいけど、あれは「彼女はゾンビ」と較べるとやっぱり、コマーシャルソングですよ(笑)。

という、TAKUROの謙遜らしきものも入りつつの"1曲目の意味"なのだ。「everKrack」(2011年)あたりから、HISASHI楽曲はそれまでのシニカルさに加え諧謔(かいぎゃく)的、つまり"おどけて可笑しみのあること"がプラスされ親近感が増したと思うのだが、今回の「彼女はゾンビ」はその頂上作かもしれない。 2曲目の「Scoop」は曲がJIRO、詞がTAKUROという近年のJIRO楽曲では、セオリーになりつつある布陣。JIROいわく「2007年のLOVE IS BEAUTIFULの制作の時から合った曲なんだけど、THE PREDATORSに持って行っても良いかと確認したら、TAKUROくんから"ちょっと待ってくれ"と言われて、寝かせてあったんです」という楽曲だ。おそらく、GLAYの楽曲としてリリースできる時期をリーダーは見計らっていたのだろう。作詞に苦労した経緯も見定めつつ、ライブで弾けるナンバーになっていくことを願う。 続く「Supernova Express 2016」(詞曲:TAKURO)は、満を持して成就される北海道新幹線開業のイメージソング。道民の悲願とまで形容された北海道新幹線の新函館北斗駅までの続伸を、GLAYが楽曲提供せずに誰がするのか? そんなふうに僕は長年思ってきた。TAKUROは、前述したようにある種の謙遜を「Supernova Express 2016」に当てたが、僕にはそうは思えない。むしろ、GLAYの王道とすら思う。その点に関して、賛同者もいる。HISASHIである。

HISASHI:今回TAKUROが何曲か出してきた中で「お、これがいいんじゃないかな!」と思ったのが「Supernova Express 2016」だったんだけども。やっぱり「Winter,again」のときもそうだったけど、見えるんですよね、風景が見えて、それが絵になって音になるみたいな。そういう曲ってすごく自分の中での理解が早くて。TERU やJIROの曲なんかも最近すごくわかりやすいですね。久々にそういう曲があったなあと思ったのが今回の「Supernova Express 2016」でしたね。珍しく、自分でアコギと歌のトラックに、ベースだったりドラムだったりギターを付けたり。メンバーにプレゼンするっていうこともしましたね。曲アタマのフィードバックなんか、ホントに家で「こんな感じかなあ?」と思って、自分でリバースを繰り返して(笑)、やってみた。だから、あのリバースのイントロからずっと悩んでたんです。僕、アタマっから最後まで作らないと、「思い浮かばないから次に行こう」っていうことができないから、ちゃんと、徐々に組み立てていったので、よっぽどこだわりがあったのか、音というか骨格が見えていたんだろうと。

"Welcome Back"と言える懐の広さ、それはGLAYが20年に渡る活動の中で身につけたものだと断言できる。

そして4曲目はTERUの詞曲による「空が青空であるために」である。2014年の「BLEEZE」から顕著になったように、TERUの人格あるいは人間性がこんなにもはっきりと楽曲になるんだ!という発見と驚きは、20周年のアニバーサリー・イヤーで発露した事実だろう。
「空が青空であるために」も、バンドをやり始める前に、野球やサッカーにのめり込んでいたTERUの一途さが明瞭となる楽曲に仕上がった。彼のこの一途さは今後、陰になり日向になりGLAY史を支えていくだろう。

「G4・IV」は、変わらぬかもしれない明日に変わろうとするバンドの、渾身の4曲なのである。
佐伯 明
「2016年、GLAY、新たなフェイズへ。―「四者四様」が最高の均衡を描くニューシングル「G4・Ⅳ」のポジティヴィティについて」青木 優
 手応えたっぷり。今のGLAYのポジティヴィティが、エネルギーがここにある。「G4」シリーズの最新盤は、そんな充実感に満ちあふれているのだ。
 デビュー20周年イヤーを終え、次なるステップに踏み出す彼らのニュー・リリースとなるのは「G4・Ⅳ」である。「G4」とは、GLAYの4人がそれぞれの個性をいかんなく発揮する、言わば「四者四様」の楽曲を集めたシングルのこと。今回の第4弾は、「BLEEZE ~G4・Ⅲ~」以来、およそ1年半ぶりの「G4」となる。そしてこのシングルが現在の彼らの好調ぶりを示す仕上がりなのである。
 最大の目玉は、トラックとしては3曲目に置かれている「Supernova Express 2016」だろう。いよいよ目前に迫った北海道新幹線の開業にあたってのイメージソングとなるこの曲は、ファンファーレを意識したというHISASHIのギターに始まり、まさに大地を駆けるようなビートに乗ってゆくロック・ナンバーだ。ソングライターのTAKUROによると、北海道に新幹線が開通することから、GLAYがそれにまつわる歌を作りたい旨はかねてから関係者に伝えていたとのこと。それだけにこの曲には地元に対する4人の愛情と希望が込められていて、その思いが集約されているのは曲中で幾度もくり返される<Welcome Back To My Hometown>というフレーズだろう。TAKUROは「僕らの心は、いつも北海道にあります。この曲を聴いた人に北海道のあたたかさを感じてほしいですね」と語っている。思えばGLAYは先だっての夏、出身地にオープンした函館アリーナのこけら落とし公演も行ったばかり。「Supernova Express 2016」からは、北の地に生まれ、そしてバンドとして、人間としてもデカくなった男たちの熱いとあたたかいメッセージが感じられるのだ。
 さて、シングルとしての「G4・Ⅳ」を捉えてみると、いきなり1曲目がHISASHI作の「彼女はゾンビ」であることに痛快さを覚えずにはいられない。タイトルからおわかりのとおり、空想が暴走してできたこの曲は軽快かつユーモラスで、でも笑いながらちょっと怖かったりもするのだ。彼いわく「超フィクションの世界というか、ね。4曲あるんだったら、そういうのが1曲ぐらいあってもいいのかなって(笑)」。デジタルなアレンジはロックのみならずアニソンや動画サイトのノリも連想するし、歌詞はSFやホラー、ゲーム、音楽etc.のフックだらけ。またゲストには『RX-72』でもおなじみの茂木淳一、ドラムスにはACE OF SPADESから宮上元克を招いており、音楽シーンを超え、ポップ・カルチャーの大海原をスキップするHISASHIの面目躍如の楽曲となっている。
 これに続いて爆発するのはJIROのパンク魂である。「Scoop」の原型は2007年のアルバム『LOVE IS BEAUTIFUL』の頃からあったそうで、当初彼はそれを2015年に3年ぶりに活動したTHE PREDATORSのアルバムのために持っていこうと考えたという。ところが「TAKUROに聞いたら<それはちょっと困るなあ!>みたいな感じで(笑)。それでこの曲をプロデューサーの亀田誠治さんも気に入ってくれて、採用されたんです」(JIRO)とのことだ。ストレートなビート・サウンドで唄われるのは、有名人を追いかけるメディアへの痛烈な牽制である。また、ここでドラムを叩いているのは同じく北海道出身であるThe Birthdayのクハラカズユキで、彼のGLAYへの参加は、やはりJIROの楽曲「THE BIRTHDAY GIRL」以来のこと。クハラは、イントロのカウントはもちろんのこと、本番が2テイクでOKになったこともあって、今回はサビのコーラスにも加わっている。
 1枚の作品としてのこのシングルを締めくくる形になるのは、詞曲ともTERUによる「空が青空であるために」。すでにTVアニメ『ダイヤのA -SECOND SEASON-』のオープニングテーマとしてOA中の曲で、GLAYが同作品のこの主題歌枠を担当するのは「疾走れ!ミライ」「HEROES」に続いて3期連続となった。いつも前へ進もうとするTERUの情熱と一途さがよく表れた歌で、彼の渾身の歌声も感動的だ。「高校球児たちが青空の下で野球をやってる姿をずっと見てきたし、このアニメも青空が多かったので、<青空>という言葉を使いたかったですね。空が青空であるために人はどういう努力をすればいいんだろう? そういうことを考えながら書いていきました」(TERU)。
 さあ、こうして1曲ずつ触れたことで、今のGLAYの「四者四様」ぶりが少しでも理解していただけただろうか。大人の年齢になったGLAYらしい、日々をしっかりと生きていくこと。自分にとって大切なものを見失わないで、前を向いて歩いていくこと。その一方で、遊び心や攻撃性もまったく忘れていない彼らの姿も見えるシングルなのだ。音楽的な成熟度ももちろん高めながら、チャレンジ精神や楽しさもちゃんとあるという理想の状態。新段階に入っているGLAYは今、精神的にも音楽的にも、最高のバランスにあるようだ。なお、この4曲すべてに、このところの彼らと良好なタッグを続けているサウンド・プロデューサーの亀田誠治がアレンジに参加。特典DVDにはその4曲のビデオを収めており、中には北海道のモエレ沼公園にて大人数のエキストラとヘリコプターからの空撮を用いて制作された作品もあるとのことである。
 GLAYはこのシングルとタイミングを合わせて、1月から4月にかけて<HIGH COMMUNICATIONS TOUR 2016 "Supernova">を敢行する。全国のホール⁄アリーナ級の会場を廻るこのツアーのファイナルは日本武道館3デイズ。その旅では、またひと回りデカくなった、カッコいい大人の顔をした彼らに会えることだろう。

青木 優
「22年目のGLAYが刻む新たなるマイルストーン」帆苅智之
この人たちは未だ成長を続けようというのか──もしかすると失礼な言い方なのかもしれないが、これが『G4・Ⅳ』の偽らざる感想だ。何しろ、4曲入りのこの作品、1曲目はタイトルからして『彼女はゾンビ』(HISASHI作詞・作曲)である。GLAYと言えば、いい意味で生活感を隠さないリアリティー溢れるラブソングが有名だし、そうした浮世離れしていない視点が多くのリスナーを惹き付けてきたわけだが、ここ数年、世界的なゾンビブームが続いているとは言え、その真逆とも言える現実感のないアプローチで迫るとは、さすがはHISASHIと言える。ドラマーには、HISASHIがリーダーを務めたバンド、ACE OF SPADESにも参加した宮上元克が担当。ポップなエレクトロニック・サウンドも心地良く、音像も新鮮だ("現実感のない"と書いたが、実のところ、リリックにはしっかりと現実が隠されているので、その辺は聴いてのお楽しみ)。
続く2曲目は『Scoop』(TAKURO作詞・JIRO作曲)。元々JIROがTHE PREDATORS用に作曲したもので、R&R特有のアングラ感を漂わせたパンキッシュなナンバーである。原曲はすでに2007年にはあったというから改めてJIROのポテンシャルの高さをうかがわせるし、そこに、パパラッチを扱った傑作映画『ナイトクローラー』よろしく、現代社会の影を描いたリリックを乗せたTAKUROからは、作詞家としての確かなセンスを感じるところだ。ここに来てGLAY内に新たな化学変化が生じたとも言える。ドラマーはクハラカズユキ(The Birthday)で、『THE BIRTHDAY GIRL』のセッション以来、久々の北海道ラインが復活。キレ味鋭いスネアの音は問答無用にロックだ。
3曲目『Supernova Express 2016』(TAKURO作詞・作曲)は北海道新幹線の開業イメージソング。「新幹線の開通は青函トンネル以来の道民の悲願。それを考えたら生半可な想いで臨んではいけない」との考えから曲作りは難航したらしく、TAKUROはこの曲以外にも様々な曲を書いたという。最終的にはHISASHIが「新幹線の曲なんだからこの軽快さがいい」とこのメロディーを推し、自らアレンジを買って出たそうだ。「新幹線は単に人を運ぶだけじゃなく、"これから"を感じさせる乗り物。そこを意識した」というTAKUROの想いをメロディーとサウンドに託した心躍るポップチューンである。《Welcome Back To My Hometown/北の街は凍えた夢を温めてくれるよ》。北海道の温かさを綴った歌詞にも心癒されるであろう。 4曲目はTVアニメ『ダイヤのA-SECOND SEASON-』の新オープニングテーマ『空が青空であるために』(TERU作詞・作曲)だ。『疾走れ!ミライ』『HEROES』に次ぎ、同アニメのオープニングを3期連続でGLAYが務めることになったが、同じアーティストの3期連続とは異例のことだとか。しかも、今回は、「GLAYに制作してほしい」ではなく、「TERUさんに書いてほしい」とのオファーがあったという。おそらく制作サイドも過去作からTERUの真っ直ぐな気持ちを汲み取っていたに違いない。《So 暑さで視界が歪む マウンドに落ちた汗がキラリ消えてゆく》《夏の陽射しに目を逸らさず 戦い抜くんだ この場所で》などの歌詞はアニメのストーリーに沿ったものではあるものの、真夏の野外ステージで歌うTERUの姿とも重なる。Cメロで聴かせるファルセットも実に美しく、TERUの独壇場とも言える佳曲である。
さて、かように4人4様の個性的豊かな曲が揃ったわけだが、過去『G4』がどのタイミングでリリースされてきたか少し思い出してほしい。2006年の『G4』は、その前年の事務所独立後、復活の武道館公演を経て発表されたもの。2011年の『G4・II -THE RED MOON-』は"GLAY Official Store G-DIRECT"での限定発売で、そのオリジナル商品の第一弾だった。記憶に新しい2014年の「『BLEEZE 〜G4・III〜』は、デビュー20周年記念作かつ通算50作目のシングルであったと同時に、"GLAY EXPO 2014 TOHOKU 20th Anniversary"テーマソングでもあった。つまり、賢明なファンの方ならおわかりかと思うが、『G4』は、GLAYの活動の旗頭であり、狼煙であり、道標であったのだ。いわんや、この『G4・Ⅳ』を通常(という言い方をしていいかどうか迷うが)GLAYほどのキャリアと実績のあるアーティストが20周年といった節目を終えた場合、活動のペースは落ち着くものだ。以後は各々のソロ活動に精を出すなりして、25周年、30周年を待つような印象がある。しかし、案の定というべきか、GLAYにその選択はなかった。JIROが「皆からいろんなパワーをもらったし、20周年イヤーが終わったからといって休んでいられないと思った」と語った通り、節目は節目であり、そこで歩みが止まるわけではない。『G4・Ⅳ』を引っ提げて、2016年1月から4年振りの全国ホールツアー「GLAY HIGHCOMMUNICATIONS TOUR 2015 "Supernova"」が決定しているうえ、4月には追加公演の日本武道館3DAYSも決まっている。「(ホールツアーで)4曲を成長させたい」とTERUは言った。2016年、GLAYは今まで同様、歩みを進めるのだ。

帆苅智之
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